#01 ZOOTIES





















ご自宅で時間を過ごしている方も多い中

音楽を聴いてる時間を過ごしている方も多いのでは

こんな機会なので服と音楽の歴史についてお話したいと思います

今日は"ZOOTIES"について



















彼らはオールバックやリーゼントで髪をセットし

フィンガーチップコートという肩幅が広く着丈の長いジャケット

裾に向かってテーパードの強くかかったペグパンツを纏った

このような人々は"ZOOT SUITER"と呼ばれていました

パーティに出かけ音楽、酒、そしてセックスと自分たちの生活を謳歌し

何よりCOOLであることが不可欠でした

1930年代後期から東海岸や西海岸を中心とした都市に住む

労働者階級のマイノリティ集団の若者の間で流行したと記録がありますが

その起源は未だ謎に包まれています

また1930年といえば"Swing"というJAZZの新たなジャンルが登場し

その新しい音楽とズートスーツは流行を見せていました

これは1940年初頭アメリカロサンゼルスには

メキシコ系米軍人労働者階級の"Pacuco"と呼ばれる集団がいました

周囲の人はパチューコをギャング集団とみなしていました

メキシコのギャングといえば1960年代にのチカーノですが

彼らはチカーノより先にアングロ系米国人へ抵抗を表明し

自らの独自のアイデンティティを形成したと言われています

当時のズートスーツ平均価格は$45-47と

労働者階級には極めて高価なアイテムなので昔の資料を見ていると

スーツを一式揃えるというよりは一部を身につけるというのが

パチューコの主な服装でした





























パチューコは米国主流社会とメキシコの価値観や文化を守る

親などの上の世代に対して強い対立感を表し

若者でもズートスーツを身に纏わない若者を"SQUARE"と呼び

階級ではなく個人の資質などに基づいた社会的ヒエラルギーを構築し

自分たちを特権的存在へ位置付けるための象徴が

まさにZOOT SUITと言えるでしょう































また1940年代といえば戦争の真っ只中

アメリカの経済は上昇を見せパチューコたちは

服や娯楽にお金を費やす余裕を持つ中

当時の多くの人々は戦時中で厳しい状況下のため

彼らのことを良く思わず反社会的集団とみなしました

そしてそんなZOOT SUITに身を纏っていたのは

パチューコだけでなく黒人ジャズにも見られた

Cab Calloway(1907~1994)






















彼はアフリカ系アメリカ人でシンガーでもあり

自らのバンドリーダーでもあった人物

ZOOTとは元々ジャズの言葉で演奏者に対する掛け声や

演奏に対する合いの手という意味があります













彼のエネルギッシュなスキャットが好きで

店頭でもよくBGMとして流しています

そんなキャブ・キャロウェイ楽団は1930年代初頭に

かの有名なDuke Ellingtonの代役として今でも現存する

COTTON CLUBへ出演し人気を博しそのあともジャズ界において活躍しました













また個人的にも好きなものがあるので紹介させていただきます

1990年にリリースされたJanet Jacksonの"Alright"

このMVで実際にCab本人も出演しており

服装もまさにZOOT STYLE

当時のNew Jackの中にJazzをミックスさせ

黒人音楽のルーツを敬意を払う彼女ならではの世界観でとても面白いです

このように服と音楽は密接な関係にあります

現代の服でゆうとストリートとは形も違いますが

反発心や衝動から生まれた

よりリアルなストリートスタイルでもあります

そんな歴史を知ってくとまた服ん見え方が変わったり

服から音楽を知ったり

音楽から服を知ったりと面白いですよ

自宅で過ごすことが多いですがきっと今を耐えれば

また外で服を楽しむ日が来ると思います

また服と音楽の歴史についてお話できればと思います

本日もいい1日を過ごしましょう

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